レビン/トレノの実質的な後継モデル
トヨタはかつて、多くのモデルにスポーツグレードをラインナップしていた。それは当初、キャブをSUの2連装にし、少し硬めのサスペンション(スプリング)に交換した程度だったが、若いファンの心をつかむには十分だった。
それが1972年に登場したレビン/トレノで一転した。カローラ/スプリンターの2代目(KE20系)に追加設定されたそれは、1.2Lクラスのボディに、セリカやカリーナなどでおなじみとなった1.6Lの直4ツインカムエンジンを移植。高性能車を仕立て上げる、最も基本的な手法、軽量コンパクトなボディとハイパワーエンジンのコラボを実践したもので、モータースポーツでの活躍も手伝って“走り屋”系御用達の一台となった。
だが、やがてカローラ/スプリンターが前輪駆動にコンバートすると、コンパクトでスポーティな後輪駆動は、やがて空白ゾーンとなっていく。その空白ゾーンに向けてリリースされたのがミッドシップ(=後輪駆動)のMR2だった。
スーパーマシンに変身し今も現役で活躍
そんなMR2は、レビン/トレノの後を追うようにモータースポーツ界にデビューしている。84年登場の初代モデル(AW10系)は、これをベースに世界ラリー選手権(WRC)のトップカテゴリー、グループSマシンの開発が進められていたが、プロジェクトそのものが頓挫してしまい、実戦デビューには至らなかったが、89年登場の2代目SW20系は全日本GT選手権に参戦、何度となくタイトルを手にしている。
さらに、その後継となったMR-S(ZZW30系のコードネームからも、これが2代目MR2の後継であることは明らか) も、SW20系の次期ウェポンとして登場した。当初はツーリングカー的なチューニングが施されていたが、やがてパイプフレームを持った純レーシングマシンとして生まれ変わった。搭載されるエンジンも、オリジナルの3S-GTから3.5L・V6ツインカム・24バルブの2GR-FEに換装されるなど、ライトウェイト・スポーツの面影は薄れてしまったが、今なお現役で、2007年にも王座に就いている。


