バブル景気が始まろうという時代に登場したA31型初代セフィーロ。88年の9月1日にデビューしたこのFRセダンは、ミドルサイズのボディに直列6気筒を搭載し、ローレルやスカイラインとコンポーネンツを共用しながら、ちょっと違った雰囲気を持つクルマとなっていた。セフィーロとは「地中海に春をもたらす西風」の意味で、「くうねるあそぶ」というキャッチコピーと、井上陽水が「お元気ですか〜」と声をかけるCMも話題になった。
全長4690mm、全幅1695mmというボディサイズは見た目より大きく、長さはR32スカイライン以上でローレルとほぼ同等。2670mmのホイールベースはローレルと同じだ。ボンネットとトランクのラインがやや強い傾斜で前後に落ちるデザインは1カ月後に登場した2代目マキシマでも採用され、国産車では珍しいものだった。ただ、この種のデザインは国内ではあまり受け入れられなかったようで、レパードJフェリーなども含めて短命に終わっている。
薄く絞られたフロントグリルには、当時まだ珍しかったプロジェクター・ヘッドランプを装着。さらにエンジンとサスペンションのセッティング、ボディカラー、インテリアカラーなどを自由に組み合わせることができるチョイスシステムを採用。かつて初代のトヨタ セリカも似たような方式を採用していたが、セフィーロでも注文が煩雑になるなどデメリットが指摘され、大きく広がることはなかった。


