いまや環境問題は避けて通れない最重要テーマ。そうした状況で環境対応のパワーユニットとして「ディーゼルか、ハイブリッドか?」と議論されることもあるが、その両方を採用したのがこのクルマだ。
| スペック | |
| 全長 | 4854mm |
|---|---|
| 全高 | 1754mm |
| エンジン | 2.0L4気筒ディーゼル・バリアブルツインターボ |
| エンジン最高出力 | 150kW(204bhp)/4400rpm |
| エンジン最大トルク | 400Nm/2000rpm |
| モーター最高出力 | 15kW |
| モーター最大トルク | 210Nm |
大型SAVながら15km/L以上の好燃費を実現
BMWがジュネーブショーに出品するコンセプトカー「Vision EfficientDynamics」は、一見するとラインナップの中核を担うSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)である「X5」のドレスアップカーにしか見えない。だが、この中身はBMWパワートレーンの近未来を示すもの。ボンネットの下には新開発した4気筒ディーゼルターボが収まり、さらに新開発の8速ATには小型モーターが組み込まれたアクティブ・ハイブリッドシステムとなっている。つまりディーゼルエンジン+電気モーターのハイブリッドというわけだ。その結果、100kmを走行するのに消費する燃料はわずか6.5L。日本風にいえば15.4km/Lと、小型車並みのデータを実現している。
ディーゼルとして初めてリッター100馬力を超えた
しかもエンジン、ミッションとも新開発で、どちらも近い将来には市販モデルに搭載される可能性が高い点にも注目。まずエンジンは、ダウンサイジングを目指して開発されたアルミブロックの2.0L・4気筒ディーゼル。過給レスポンスを鋭くするためにバリアブル・ツインターボはピークパワーにもプラスに働き、最高出力は150kW(204bhp)を発生。ディーゼルエンジンとしては世界で初めてリッターあたり100馬力オーバーのスペックを実現しているのがニュースだ。なお組み合わされるモーターは15kW(約20馬力)でエンジンをメインとしたハイブリッドシステムだが、0-100km/h加速は8.9秒と、3.0L・ガソリンエンジンに匹敵する性能だ。
ルーフのソーラーパネルでATを温める!?
8速ATとエンジンの間に挟み込まれたモーターは加速のアシストだけでなく、減速時には回生ブレーキにより発電も行うもの。そうして生み出された電気はリアに搭載されたリチウムイオンバッテリーにため込まれ、必要に応じて使われる。またユニークなのはルーフ上のソーラーパネル(太陽電池)の発電でATのオイルを温めておくシステムが搭載されていること。これによりエンジン始動直後におけるATのロスを最小限に抑えるのが目的だ。またホイールのデザインは空力を第一に意識したもので、こうした工夫も燃費改善には効いているという。とにかくコンセプトカーとはいいつつ、随所に市販前提の技術が搭載されているのが特徴だ。


