コンパクトカーのメリットである軽量さを生かしたスポーツカー。それをプリミティブでシンプルに表現しようというのが、ダイハツのコンセプトカー、FR-Xだ。ダイハツというと軽自動車のイメージが強いが、その枠にこだわらず、あくまでコンパクトカーらしさを生かしたスポーツカーだ。メカニズム面ではエンジン850ccターボで100馬力を発生するということ、フロントエンジン・リア駆動であることしか公表されていないが、かなり現実的な中身であるという当時の説明からすれば、エンジンは軽自動車ベースの3気筒ターボだったことが想像できる。
またホイールを止めているナットが5穴仕様となっていることからシャシーはテリオス系を使うことが前提だった可能性が高い。となればFRレイアウトはかなり現実的なメカニズムだったと思える。
コンセプトカーというと外観も奇抜になりがちだが、このFR-Xは公道に飛び出してもスンナリなじめそうなくらい現実的なフォルム。とはいえボンネット上にインタークーラーへ空気を導くエアインテークの確認できるフロントマスクはスポーツカーらしい迫力のあるものだし、リアのオーバーハング(はみ出し部分)をギリギリまで切り詰めたスタイルはスポーツ性を最優先したことが見て取れる。
またエアロフロアアンダーカバーを装備することでダウンフォースを稼ぐなど空力面での洗練も確認できる。もっともインテリアは総レザー仕様とされた豪華なもの。コンパクトカーといってもFRスポーツという特別な存在であることを高級感あふれる室内がアピールするというわけだ。なおコンパクトではあるが2+2シートで4人が乗れる空間を確保しているのも注目だ。
FR-Xのコンセプトは「楽しめるスモールカー」。コンパクトカーというと足代わりでつまらないクルマというイメージが強いかもしれないが、そうしたネガティブな印象を払拭するだけのスポーツ性をアピールするのがFR-Xの狙い。その最大の魅力は軽量コンパクトであるがゆえのコントロール性の幅広さ。つまり狭い日本のワインディングを存分に味わえる絶妙のサイズということだ。そうした、軽くてコンパクトだからこそ味わえるスポーツ性という意味では、その狙ったところは現代のコペンにしっかりと受け継がれている。しかも、単なる軽量スポーツではなく「世界最小のGT」を目指した大人なキャラクター付けからして共通しているように感じる。

| 全長 | 3540mm | 全幅 | 1540mm | 全高 | 1390mm |
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| パワートレーン | 850ccガソリンターボ+5MT | ||||




















