ドロップヘッドクーペのSC430がスポーツカームードを醸し出しているものの、ハイパフォーマンスカーといえるクルマはなかったレクサスに、ISベースの高性能車が加わったのは07年12月のこと(発表は10月)。一番小ぶりなISに5LのV8搭載となるとAMGの手法をほうふつとさせ、そのポテンシャルは十分に期待できる。2座分ながら後席スペースもしっかり確保されているだけに、スポーツカーというより究極のスポーツセダンといったほうがよさそうだ。
レクサス ISをベースに全長は+85mm、全幅は+20mm拡大され、全高は15mmダウン。ボンネットはV8搭載にともなってカサ上げされ、フロントフェンダー後部のエアアウトレットは高性能車の証しでもある。ホイールベースはそのままながら、拡大されたトレッドと前後19インチのタイヤも演出効果は十分。一方で室内に目をやるとカーナビや高級オーディオが備わり、シートもそれほど過激なバケットとはせず、レクサスの高級感はそのまま保たれている。
エンジンはLS600hに搭載される2UR型をベースに、ヤマハと共同開発した一体型シリンダーヘッドを搭載。デュアルインテークシステムなどの採用で最高出力423ps、最大トルク51.5kg-mと大排気量に見合ったポテンシャルを得ている。組み合わされるトランスミッションはLS460に採用された8速ATをベースに、Mポジションではエンジンと直結状態にできるスポーツダイレクトシフトを開発。シフトスピードはMTをしのぎ、さらにATモードではイージードライブも可能という優れ物だ。
エンジン、ステアリング、ブレーキを統合制御するVDIMにスポーツモードを設定し、一般路での高い走行安定性に加え、サーキットでの限界走行も楽しめるレベルでセッティング。サスペンションも専用のチューニングがなされ、ブレーキはフロントが6ポッド、リア2ポッドのブレンボ製キャリパーにドリルドローターが組み合わされる。運転席/助手席のニーエアバッグ、サイドエアバッグ、前後席カーテンエアバッグを標準装備し、パッシブセーフティも万全だ。



