プロトタイプも入れると1年以上におよぶティザー期間を経て、07年12月に満を持してデリバリーが始まった日産 GT-R(発表は10月)。そのルーツにスカイラインGT-Rがあるのはもちろんだが、あえて車名からスカイラインを外しコンセプトも変更。テクニックに左右されず、誰もが「最速」を味わえるジャパニーズ・スーパーカーという、今までにないジャンルのクルマとして世に出る。日産の技術陣がやりたいことをすべてやってつくり上げたクルマといってもいいだろう。
重力、慣性力、空力といった地球の力、自然の力を利用するとともに、持てるハイテク力を100%つぎ込んで「走る、曲がる、止まる」を制御。その新たな発想はヨーロッパの伝統的なハイパフォーマンスカーとも一線を画しているが、エクステリアに関しても鍛え上げられたクルマ、というイメージを前面に押し出す。テールランプなどにスカイラインGT-Rのにおいを残しつつも、エアロブレードフェンダーなどセダンベース車ではなし得ない思い切った処理で独自のスタイルを築いている。
エンジンは3.8L、V6ツインターボVR38DETTを専用開発し、トランスミッションとともにクリーンルームで一台一台組み立てて出荷。そのトランスミッションと4WDトランスファー、クラッチをリアファイナルドライブと一体化して搭載。この独立型トランスアクスル4WDもGT-Rの強力な武器のひとつだ。ちなみにミッションはGR6型と呼ばれるデュアルクラッチ式のみで、クラッチペダルを廃した2ペダル制御なのでAT限定免許でも運転可能となる。
高剛性ボディと一体設計されたサスペンションは電子制御の「ビルシュタイン・ダンプトロニック」を採用し、走行状況に応じて減衰力を事細かに調整。フロント6ポッド、リア4ポッドのブレンボ製ブレーキ、専用設計のタイヤと相まって高い操縦安定性を実現している。さらに走りながら車両のセッティングを変えられるセットアップスイッチを運転席に備えるなど、まさに至れり尽くせりの高性能デバイスが散りばめられている。



