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僕は、かつて僕に投げ付けた言葉を思い浮かべながら、少々ムキになってGT-Rの性能のすべてを熱く語った。
3.8リッターV型6気筒のユニットはツインターボで武装することによって480馬力という途方もないパワーを絞り出すことや、そのパワー特性はポルシェ・ターボのそれよりもフラットに溢れ出すこと、その加速感は速度が高まっても衰えることなく、300km/hオーバーにまで達すること、その速度域の安定性はポルシェ・ターボを圧倒していることや、それをポルシェの地元であるドイツのアウトバーンで確認していることなどを、丁寧に説明したのだ。
2ペダル6速MTはいちいちブースト圧が途切れるマニュアルミッションよりも効率的だし、いまだにATのティプトロニックが寂しく思うほどだとも伝えた。ポルシェ本社の開発陣は慌てているのだろうなぁ、などとポルシェ党の気持ちをさかなでするようなことまで付け加えたのだ。
兄貴は電話の先で、じっと黙って僕の言葉のすべてを飲み込むように聞き入っていた。その沈黙は、事の重大さに沈んでいるようでもあり、ささやかな怒りを堪えているようでもあった。
僕がGT-Rのすべてを話し終えしばらくすると、ライターをカシュッとする音がし、煙をフーッと大きく吐き出すような空気感が伝わってきた。そして兄貴はようやく、静かに口を開いた。


